こんにちは、城之内です。
今日はちょっと毒が混じります。
ただ、地方移住や田舎暮らしに幻想を持ってる人には、
きっと「そういう視点、必要だった」と思ってもらえる話です。
よく言いますよね。
「田舎に住むと、心が豊かになりますよ」って。
都会の喧騒から離れ、自然に囲まれて、
新鮮な野菜を食べて、季節の移ろいを感じて……って。
SNSで見かける“移住ライフ”は、どれもキラキラしてます。
薪ストーブ、手作りの棚、釣ってきた魚と野草の天ぷら。
子どもは裸足で走り回り、親はコーヒー片手に笑ってる。
あれね、半分は事実だけど、半分は嘘です。
僕が佐渡に来たのは、心身ともに疲れ果てていた頃でした。
東京のブラック企業で体調を崩し、仕事を失い、
このままじゃ自分が壊れると直感でわかって、移住を決めたんです。
希望を持って来たのは事実です。
でも、現実は、想像の3倍キツかった。
まず、虫がヤバい。
夏は、窓を開けた瞬間に蚊とカナブンとコガネムシが一気に襲ってきます。
夜、電気をつけてると、窓ガラスにバチバチ音がする。
何かと思ったら、体長3cmの蛾が30匹ぐらい、貼りついてる。
最初は「自然が豊かってことか?」なんて言ってた僕も、
3日目には殺虫剤片手に「来るなぁぁあ!」って叫んでました。笑
あと、冬の寒さ。これはもう、洒落にならない。
築60年の古民家って、断熱材という概念が存在しないんですよ。
玄関ドアの下に隙間があって、冷気がスースー入る。
夜は布団に入る前に、まず布団の中を湯たんぽで温めないと凍えます。
ガスストーブも電気ヒーターも効かない。
家全体が冷蔵庫です。
さらに困ったのが「人間関係」です。
都会と違って、人と人の距離が近い。
これは良くも悪くも、です。
「この前、〇〇さんの家に誰か来てたね」とか、普通に言われる。
「あれ?今日は買い物行かなかったの?」とか、会ってもないのに知ってる。
別に悪気はないんですよ。
でも、“見られてる感じ”って、慣れてないときついんです。
移住者に対しても、最初は様子見されます。
「この人、何しに来たの?」っていう空気。
すぐに仲良くなれる人もいれば、壁を感じる人もいます。
僕の場合、子どもがいたから、まだ馴染みやすかった。
でも、正直「これ、単身だったら無理だったな」と思いました。
それでも、佐渡に来てよかったか?
と聞かれたら――「YES」です。
ただし、“豊かになる”というのは、“勝手になる”わけじゃない。
努力がいらない楽園ではありません。
むしろ、心の持ちようが問われる分、
都会よりも“自分”と向き合う時間が多くなる。
自然は、優しくもあるけど、残酷でもある。
不便さの中で、何を大事にしたいか、常に問われます。
ある朝、雪が降った日。
誰もいない海辺を散歩していたら、カモメが一羽、波打ち際に佇んでました。
寒いし、風も強いし、
「なんでこんなとこで立ってるんだよ」と思ったけど、
ふと、自分と重なったんです。
立ち尽くす時間も、無駄じゃないのかもしれない。
そんなふうに思えた瞬間、心が少しだけ、軽くなった。
田舎に住んでも、心は勝手に豊かになりません。
でも、豊かさの定義を、自分で見直す機会は確実に増えます。
SNSで見る田舎暮らしは、あれは“切り取られた静止画”です。
でも本当の価値は、毎日の空気の中で、じわじわ染みてくるものなんです。
あなたももし、
「いっそ田舎に移住しようかな」と考えたことがあるなら――
それはきっと、何かに追い詰められている証拠かもしれません。
でも、逃げるためじゃなく、自分を立て直すために選ぶなら、
田舎は悪くない選択だと、僕は思います。
次回は少し視点を戻して、
僕が「会社を辞めたことに、今では感謝してる」という話をします。
当時は地獄でした。でも、今ならわかります。
あの出来事がなかったら、今の僕はありません。
それでは、また明日。
城之内修造
コロナ後遺症で退職。 寝込む日もあって、会社で働くことが怖くなりました。 でも、“今できること”を少しずつ続けて、月5万円の収入に。 体調や環境に不安があっても、自分らしく収入をつくる道はあります。 そんな副業のヒントを、実体験をもとに発信中。
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